赤い糸~For you~
カフェでゆっくり休んだ後、海に行くことにした。



海は夕日で赤く染まっていて、昨日の海とはまた違うように感じた。



海には誰もいなくって、貸切みたい。



「今、ここに志帆といれることが幸せ。」



先輩が言ったコトバが心に残る。



「あの日気持ちを伝えてから、夢のような日が続いてる。」



繋いでた手をさっきより強く握った。



「絶対に…この手は離さない。」



嬉しかった。



私も、今の気持ちを伝えなければならない気がして…



先輩の方を見る。



『私も…夢のような感じがして、怖かった。明日になったらいなくなるんじゃないかって。不安だった。』



先輩は頷きながら話を聞いてる。



『でも、さっきの先輩の気持ちを聞いて、彼女なんだ…って実感したんだ。だから、先輩の彼女として胸をはろうと思った。』



先輩はニコっと笑いながら、頭を撫でてくれた。



そして、そっと抱きしめてくれた。



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