赤い糸~For you~
「とうちゃーく!」



そこは、キレイな教会。



教会には誰もいなくって、二人の空間が広がっている。



先輩に手を引っ張られながら、十字架の前に行く。



「志帆、目つぶって!」



言われるがまま目をつぶる。



「…はい!あけてぃぃよ。」



目をあけると、私の右手の薬指にはシンプルなリングがついていた。



「メリークリスマス。」



そっと、キスをする。



『ありがとう。』



先輩の右手の薬指を見たら、同じリングがついていた。



「本物は、志帆が卒業してからあげる。」



嬉しかった。



先輩がそこまで考えてくれてることが。



「志帆が卒業するまでに、立派な男になるから。」



『うん!』



私達は、未来をこの教会で誓った。



来年のクリスマスには、左手にリングが輝いてるのかな?



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