赤い糸~For you~
病院に着いて、美仔から聞いていた病室に行く。



時間も時間だけあって、静かにドアを開ける。



ベッドには青白くなっている志帆が寝ていて…



細い腕には点滴の針が痛々しく刺さっている。



「ッ…ごめん…ごめん、志帆。」



今にも消えていきそうな志帆の手を…強く握った。



「本当にごめん…。」



もう絶対に離さない。



この日は病室に泊まった。




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