にじのみち。
朝が来た。
いや、正確に言うと話を聞いてくれた人が
自分の部屋から
ブランケットを持ってきてくれて
ずっと手を繋いで包み込んでくれて
いつの間にか寝てしまってた。

「おはよう。あの後すぐ寝てたよ。」

優しいけどどことなく寂しそうな顔をしてた。

「陽菜は?陽菜のとこ行かなきゃ。」

立ち上がろうとする
私の手をぎゅっと握ってくれて

「一生懸命頑張ったみたいなんだけどね…」
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