結ばれないはずが、冷徹御曹司の独占愛で赤ちゃんを授かりました
社長室の大きなデスクを挟んで、彼と向き合う。龍一はデスクに肘をつき、顎の下で長い指を組んでいる。
彼の話は、今週金曜日に開催予定の新事業のプレスリリースを兼ねたパーティーの件だった。
「はい、私もメディア各社の案内担当として参加する予定ですが……」
「その仕事は悪いが、ほかの人間に任せてくれないか? 俺から広報部に話は通しておくから」
「私は出席しないほうがいい、ということでしょうか?」
かすかに眉をひそめた凛音に、龍一は首を横に振ってみせる。
「そうじゃない。今回は俺の妹として出席してほしいんだ」
裏方スタッフとして参加予定だった彼女に、龍一は自身に同伴するようにと言いたいらしい。
もちろん凛音に断るという選択肢はない。ビジネスに必要だから、龍一はそう言ったのだろう。
それに、〝妹として〟という言葉に心が弾んだのも事実だった。
気まぐれで凛音を水無月家に残したことを彼は後悔しているのだろうなと、凛音はずっと思っていたから。妹として彼の役に立てることがあるなら、それはとても喜ばしいことだ。
「承知しました」
彼の話は、今週金曜日に開催予定の新事業のプレスリリースを兼ねたパーティーの件だった。
「はい、私もメディア各社の案内担当として参加する予定ですが……」
「その仕事は悪いが、ほかの人間に任せてくれないか? 俺から広報部に話は通しておくから」
「私は出席しないほうがいい、ということでしょうか?」
かすかに眉をひそめた凛音に、龍一は首を横に振ってみせる。
「そうじゃない。今回は俺の妹として出席してほしいんだ」
裏方スタッフとして参加予定だった彼女に、龍一は自身に同伴するようにと言いたいらしい。
もちろん凛音に断るという選択肢はない。ビジネスに必要だから、龍一はそう言ったのだろう。
それに、〝妹として〟という言葉に心が弾んだのも事実だった。
気まぐれで凛音を水無月家に残したことを彼は後悔しているのだろうなと、凛音はずっと思っていたから。妹として彼の役に立てることがあるなら、それはとても喜ばしいことだ。
「承知しました」