結ばれないはずが、冷徹御曹司の独占愛で赤ちゃんを授かりました
 ベッドサイドの淡いオレンジ色の照明は思った以上に明るい。

 なぜ真っ暗にしてくれと頼まなかったのか、凛音はほんの少し前の行動を後悔する。

「嫌だ。凛音のすべてをこの目に焼きつけておきたい」

 切なげに顔をゆがめて、龍一はそんなふうに言った。

 彼の長い指先が凛音の顎をくいと持ちあげ、ゆっくりと唇が重なる。深くなるキスに呼応するように、龍一は凛音の身体を突きあげる。

 下腹部から脳天にせりあがってくるなにかを凛音は必死にこらえていたが、そう長くはもたなかった。

「あぁ、ダメッ」

 脳裏でなにかが弾け、全身からがくりと力が抜ける。凛音は倒れ込むように龍一の肩に頭を埋めた。
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