結ばれないはずが、冷徹御曹司の独占愛で赤ちゃんを授かりました
「愛する男性との子どもを諦めることは、絶対にできません」
――愛する男性。
龍一のなかで、ギリギリまで張りつめていた糸がプツンと切れた。押し寄せる衝動にあらがえず、凛音の細い身体をかき抱いた。
胸のなかに温かなぬくもりに感じた龍一は、もう迷わないと決意する。
ほかのなにと引き換えにしても、凛音とふたりの愛の結晶さえ手元に残ればそれでいい。
強く、きっぱりと彼女に告げる。
「俺のものになれ、凛音。すべてを捨てても、凛音と子どもだけは守り抜くと誓うから」
「りゅ、龍一さん……」
「愛してる。兄と呼ばれたくなかった理由は、お前を嫌っていたからじゃない。ずっと……女性として、愛していたからだ」
子どもに対しては強い決意がある凛音も、龍一を受け入れることには迷いがあるようだった。
惑い、拒むように龍一から顔を背けようとする。だが、龍一はそれを阻み、強引に自分のほうを向かせた。
「俺は手に入れると決めたものを諦めたことは一度もない。お前も知っているだろう」
(あぁ、ちょっと違うな。本気で欲しいと思ったものは、凛音だけだ)
かすかにわななく彼女の唇に優しく口づける。
知ってしまったこの甘美さを捨てることなど、もうできるはずもない。
――愛する男性。
龍一のなかで、ギリギリまで張りつめていた糸がプツンと切れた。押し寄せる衝動にあらがえず、凛音の細い身体をかき抱いた。
胸のなかに温かなぬくもりに感じた龍一は、もう迷わないと決意する。
ほかのなにと引き換えにしても、凛音とふたりの愛の結晶さえ手元に残ればそれでいい。
強く、きっぱりと彼女に告げる。
「俺のものになれ、凛音。すべてを捨てても、凛音と子どもだけは守り抜くと誓うから」
「りゅ、龍一さん……」
「愛してる。兄と呼ばれたくなかった理由は、お前を嫌っていたからじゃない。ずっと……女性として、愛していたからだ」
子どもに対しては強い決意がある凛音も、龍一を受け入れることには迷いがあるようだった。
惑い、拒むように龍一から顔を背けようとする。だが、龍一はそれを阻み、強引に自分のほうを向かせた。
「俺は手に入れると決めたものを諦めたことは一度もない。お前も知っているだろう」
(あぁ、ちょっと違うな。本気で欲しいと思ったものは、凛音だけだ)
かすかにわななく彼女の唇に優しく口づける。
知ってしまったこの甘美さを捨てることなど、もうできるはずもない。