ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
なぜか呆れたようにこちらを見るエディロンの様子に、シャルロットは首を傾げる。エディロンはカットしてあるスナーシャをフォークで取ると、じっとそれを見つめる。そして、おもむろに口に入れた。
「……美味いな」
「でしょう! 絶対に陛下は好きだと思いました」
「なぜそう思ったんだ?」
「なんとなくです」
本当は、前世の記憶でこういう瑞々しいフルーツが好きであることを知っていたからだけれどそれを言う必要はない。シャルロットはエディロンの問いかけに、適当に答える。
「エリス国ではこれが日常的に出てくるのか?」
「いいえ。スナーシャはラフィエ国の名産品です。内陸のからっとして日中と夜の寒暖差が大きい気候でないと、美味しく育たないのです。ダナース国との国境付近の一部地域でも栽培しているそうですよ。これは、それを仕入れたらしいです」
シャルロットはすらすらと答えると、また一口スナーシャを囓る。
口の中にじゅわっと甘い果汁が広がった。
「……美味いな」
「でしょう! 絶対に陛下は好きだと思いました」
「なぜそう思ったんだ?」
「なんとなくです」
本当は、前世の記憶でこういう瑞々しいフルーツが好きであることを知っていたからだけれどそれを言う必要はない。シャルロットはエディロンの問いかけに、適当に答える。
「エリス国ではこれが日常的に出てくるのか?」
「いいえ。スナーシャはラフィエ国の名産品です。内陸のからっとして日中と夜の寒暖差が大きい気候でないと、美味しく育たないのです。ダナース国との国境付近の一部地域でも栽培しているそうですよ。これは、それを仕入れたらしいです」
シャルロットはすらすらと答えると、また一口スナーシャを囓る。
口の中にじゅわっと甘い果汁が広がった。