ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
5.建国二十周年祝賀会
(1)
建国二十周年の祝賀パーティーの日はあっという間にやってきた。
クリスタルで作られた巨大なシャンデリア、金箔の貼られた角柱、一面に精緻な絵画が描かれた壁と柱……。ここは、現ダナース国において最も色濃くレスカンテ国時代の名残を残す場所だ。
(ほんの二十年前まで、ここで毎晩のように宴を開いていたのね)
シャルロットは中二階にある覗き窓から階下の煌々と煌めく大ホールを窺い見て、眩しさに目を細める。既に、会場には多くの人々──ダナース国内の貴族はもちろんのこと、諸外国からの来賓も集まっている。
「準備は問題ないかしら?」
「全て予定通り整っております。今、おもてなしのウェルカムドリンクを配り始めているところです」
ちょうど近くを通りかかった女官長に声をかけると、女官長はこくりと頷いた。
(よし、大丈夫そうね)
クリスタルで作られた巨大なシャンデリア、金箔の貼られた角柱、一面に精緻な絵画が描かれた壁と柱……。ここは、現ダナース国において最も色濃くレスカンテ国時代の名残を残す場所だ。
(ほんの二十年前まで、ここで毎晩のように宴を開いていたのね)
シャルロットは中二階にある覗き窓から階下の煌々と煌めく大ホールを窺い見て、眩しさに目を細める。既に、会場には多くの人々──ダナース国内の貴族はもちろんのこと、諸外国からの来賓も集まっている。
「準備は問題ないかしら?」
「全て予定通り整っております。今、おもてなしのウェルカムドリンクを配り始めているところです」
ちょうど近くを通りかかった女官長に声をかけると、女官長はこくりと頷いた。
(よし、大丈夫そうね)