ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
「申し遅れましたが、私はハールス伯爵家のアントン=ハールスと申します」
「ハールス卿……」
その名前に、聞き覚えがある気がした。
(ハールス卿って確か……)
一度目の人生の際、会った気がする。
確か、結婚式のあとに宮殿で挨拶をしたような……。
「王女殿下はこの本がお好きなのですか?」
ハールス卿が持っていた本を軽く上げる。
「はい。知人に紹介されたのですが、とても面白かったです」
「そうなのですか。実は私もなんです」
「へえ……」
珍しいな、と思った。その小説は若い女性をターゲットにしたものだったから。
(でも、男性でも好きな人は好きなのかもしれないわ)
「ハールス卿……」
その名前に、聞き覚えがある気がした。
(ハールス卿って確か……)
一度目の人生の際、会った気がする。
確か、結婚式のあとに宮殿で挨拶をしたような……。
「王女殿下はこの本がお好きなのですか?」
ハールス卿が持っていた本を軽く上げる。
「はい。知人に紹介されたのですが、とても面白かったです」
「そうなのですか。実は私もなんです」
「へえ……」
珍しいな、と思った。その小説は若い女性をターゲットにしたものだったから。
(でも、男性でも好きな人は好きなのかもしれないわ)