ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
(ゆ、夢じゃなかった!)
どうか好きですと告白した部分だけでも夢であってほしいと思っていたけれど、ばっちりと聞かれていたようだ。
──愛している。
そう言われて喜びで胸が震えるのに、同時にどうしようもない絶望感が襲ってくる。
「でも、無理なのです」
シャルロットはもう一度同じ言葉を告げる。
「それでは納得できない。何が理由で無理なんだ? それがわからない限り、俺はあなたを諦めきれない」
「それは……」
シャルロットは口ごもる。
「以前も言っただろう。あなたが抱える秘密ごと、俺が愛してやる」
──あなたが抱える秘密ごと。
確かにエディロンは以前、そう言った。その意味はまだ聞けていないけれど。