ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
ガルによると生まれたての神竜が育つためには加護を与える相手の神力が必要で、それをもらえないと成長できず、加護はしっかりと発揮されないらしい。ところが、シャルロットの神力は魔法で制限されており、それをもらうことができなかったという。
しかし、神力を制限していたその魔法が遂に解けたのだという。
(あ、ということは……)
先ほど急に使い魔のルルやハールと認知共有できるようになったのも、魔力改め神力の制限が外れたから?
「でも、制限って一体誰がそんな魔法を?」
まさか、国王陛下や王妃様だろうか。シャルロットはぎゅっと手を握る。
「かけられた魔法の神力はお前に似ている。母親だろうな」
「お母様が?」
シャルロットは驚いてガルに聞き返す。
(どうしてお母様が……)
そこまで考えて、ハッとした。