ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
「陛下もわたくしとの結婚を望んでいらっしゃらないでしょう?」
「なぜそう思う?」
「顔を見て侍女と間違える人が自分との結婚を熱望してるわけがないことくらい、わかります」
シャルロットの答えに、エディロンは顔を顰める。
「侍女と勘違いしたことは謝罪しよう。だが、あなたも大きな勘違いをしている」
「勘違い? 陛下はわたくしの妹のリゼットとの結婚を望んでいたのでは?」
「相手は誰でもいい。俺は『エリス国の王女』を望んだのだ。つまり、あなたでも問題ない」
「っつ!」
シャルロットは言葉を詰まらせた。
てっきり誰からも愛されるリゼットとの結婚を望んでいるのかと思いきや、違ったようだ。そして、エディロンはエリス国の王女──つまり自分との結婚を望んでいる。
(なんとか説得しないと……)
ここでエディロンを説得できないことは即ち、自身の死を意味する。もう五回も無駄死した。最悪な未来がわかっているのに、受け入れることなどできない。
◇ ◇ ◇
「なぜそう思う?」
「顔を見て侍女と間違える人が自分との結婚を熱望してるわけがないことくらい、わかります」
シャルロットの答えに、エディロンは顔を顰める。
「侍女と勘違いしたことは謝罪しよう。だが、あなたも大きな勘違いをしている」
「勘違い? 陛下はわたくしの妹のリゼットとの結婚を望んでいたのでは?」
「相手は誰でもいい。俺は『エリス国の王女』を望んだのだ。つまり、あなたでも問題ない」
「っつ!」
シャルロットは言葉を詰まらせた。
てっきり誰からも愛されるリゼットとの結婚を望んでいるのかと思いきや、違ったようだ。そして、エディロンはエリス国の王女──つまり自分との結婚を望んでいる。
(なんとか説得しないと……)
ここでエディロンを説得できないことは即ち、自身の死を意味する。もう五回も無駄死した。最悪な未来がわかっているのに、受け入れることなどできない。
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