天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
先日、王宮で父は多数の女性に囲まれていた。
今の生活で父が不幸だと思っているわけではないのだが、父の人生はこれから先何十年も続く。
ミリエラという子供がいるとはいえ、まだ二十代。母が亡くなって五年以上たっているのだし、新しい幸せを探してもいいような気もする。
(──なんて、私が考えても仕方ないんだけど)
父には幸せになってもらいたいけれど、ミリエラの考えを押しつけるつもりもない。ただ――もし、ひとつだけ条件をつけるとするならば。
(今のパパを丸ごと受け入れてくれる人がいい)
ミリエラに対する父の愛情は、過剰なものであるとミリエラもわかっている。五年間、別館に放置していたミリエラに対する償いであることも。
父の愛情に胡坐(あぐら)をかくつもりもないから、父がミリエラに愛情を注ぐのをやめさせない人がいい──というのは、欲張りだろうか。
ミリエラになにか言えるところではないので、恋愛をしなさいと父のお尻を叩くつもりもないけれど。
「『こうして、クラーケンの魔石を手に入れたアメルティナによって、新たな魔石の研究が始まることとなった』──これで、いいかな?」
今の生活で父が不幸だと思っているわけではないのだが、父の人生はこれから先何十年も続く。
ミリエラという子供がいるとはいえ、まだ二十代。母が亡くなって五年以上たっているのだし、新しい幸せを探してもいいような気もする。
(──なんて、私が考えても仕方ないんだけど)
父には幸せになってもらいたいけれど、ミリエラの考えを押しつけるつもりもない。ただ――もし、ひとつだけ条件をつけるとするならば。
(今のパパを丸ごと受け入れてくれる人がいい)
ミリエラに対する父の愛情は、過剰なものであるとミリエラもわかっている。五年間、別館に放置していたミリエラに対する償いであることも。
父の愛情に胡坐(あぐら)をかくつもりもないから、父がミリエラに愛情を注ぐのをやめさせない人がいい──というのは、欲張りだろうか。
ミリエラになにか言えるところではないので、恋愛をしなさいと父のお尻を叩くつもりもないけれど。
「『こうして、クラーケンの魔石を手に入れたアメルティナによって、新たな魔石の研究が始まることとなった』──これで、いいかな?」