天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
第七章 新しいお友達ができました
ミリエラからもらったお揃いの腕輪。ライナスとディートハルトの左腕には、同じものがはめられている。
王妃に言ったらちょっと困ったような顔をしていたけれど、ライナスが「気に入った」と主張したので、しばらく身に着けてもいいことになった。
「兄上! 一緒に寝る!」
「いいよ。歯磨きをしてから、僕の部屋においで」
ライナスが、兄として慕ってくれるのが、ディートハルトには嬉しい。
王妃のことも──もうひとりの母と思えと言われると困ってしまうのだが、父と同じくらい大切な人だと思っている。
少しだけ、彼女との距離が近づいたのも、ミリエラのおかげである。本当に、彼女はすごい。きっと、ミリエラ本人が思っているよりずっと。
ディートハルトのベッドは広いから、ライナスとふたりで十分寝ることができる。枕をポンポンと叩いたライナスは、にこにことしながらベッドに入って来た。
「腕輪、着けたままなの?」
「うん、兄上とお揃い」
にっこり笑うライナスは、とても可愛らしい。彼が弟で、本当によかった。
「邪魔じゃない? 寝る時に外さなくて大丈夫?」
「平気」