天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
「カーク、あの地図! あの地図使えないかな!」
「あれな、ちょっと待ってろ!」
ミリエラをヒュンッと追い越して、カークは馬車に飛び込み、座席に置いてあった筒を引っ張り出した。
今日、ディートハルトとライナスに贈ろうと思っていた品だ。先日王宮を訪れた時には、準備が間に合わなかったということと、出発当日のサプライズにしたかったというのもあって渡さなかった。
「これか?」
「そう、広げてっ!」
馬車の座席からカークが引っ張り出したのは、王都の地図であった。
バッと地面にカークが地図を広げる。もう一枚の地図が入っていたけれど、その地図は脇に放り投げられた。
「ディー、マナを流して!」
「……マナ?」
子供達がわいわいやっているのを、大人達はちらりと見ただけだ。
侍従や騎士達が慌ただしく動き回り、しきりに何事か報告する声や、焦ったような声、怒声などが響き渡っている。
「ミリィ、どうした」
「パパ、ちょっと待って……今、ディーがマナを流しているから」
ディートハルトが、地図にマナを流し込む。
これは、ただの地図ではなかった。
「あれな、ちょっと待ってろ!」
ミリエラをヒュンッと追い越して、カークは馬車に飛び込み、座席に置いてあった筒を引っ張り出した。
今日、ディートハルトとライナスに贈ろうと思っていた品だ。先日王宮を訪れた時には、準備が間に合わなかったということと、出発当日のサプライズにしたかったというのもあって渡さなかった。
「これか?」
「そう、広げてっ!」
馬車の座席からカークが引っ張り出したのは、王都の地図であった。
バッと地面にカークが地図を広げる。もう一枚の地図が入っていたけれど、その地図は脇に放り投げられた。
「ディー、マナを流して!」
「……マナ?」
子供達がわいわいやっているのを、大人達はちらりと見ただけだ。
侍従や騎士達が慌ただしく動き回り、しきりに何事か報告する声や、焦ったような声、怒声などが響き渡っている。
「ミリィ、どうした」
「パパ、ちょっと待って……今、ディーがマナを流しているから」
ディートハルトが、地図にマナを流し込む。
これは、ただの地図ではなかった。