天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
ライナスにとっては、不本意な結果なのかもしれないけれど、これでいい。大騒ぎになってしまうところだった。
そこへ、悲痛な女性の声が聞こえてきた。声の主は王妃だ。
「……ああ、どうしましょう、ライナスがどこにもいないの。ミリエラ嬢、ごめんなさいね。こんな時に──」
こちらに歩いてくる王妃は青ざめていた。足もふらふらとしていて、今にも倒れてしまいそうだ。
彼女についている侍女が、心配そうに腕をとり、支えながら歩いている。
「王妃様、大丈夫よ。お任せあれ、ですよ! ディー……じゃなかった、ディートハルト殿下にあげた魔道具で、ちゃんとライナシュ殿下は見つけました」
「……本当?」
侍女の手を離れた王妃は、勢いよくミリエラの方に突撃してきた。抱き着かれた王妃の勢いに、危うくひっくり返りそうになる。
「気を付けて」
すっとミリエラの背中に手を添え、ひっくり返るのを防いでくれたのは父だった。地面に膝をついている。
(パパの服、汚れちゃったんじゃ……)
「でも、侯爵。ミリエラ嬢が、ライナスのいる場所がわかるって」
「王妃様、あちらをご覧ください」
そこへ、悲痛な女性の声が聞こえてきた。声の主は王妃だ。
「……ああ、どうしましょう、ライナスがどこにもいないの。ミリエラ嬢、ごめんなさいね。こんな時に──」
こちらに歩いてくる王妃は青ざめていた。足もふらふらとしていて、今にも倒れてしまいそうだ。
彼女についている侍女が、心配そうに腕をとり、支えながら歩いている。
「王妃様、大丈夫よ。お任せあれ、ですよ! ディー……じゃなかった、ディートハルト殿下にあげた魔道具で、ちゃんとライナシュ殿下は見つけました」
「……本当?」
侍女の手を離れた王妃は、勢いよくミリエラの方に突撃してきた。抱き着かれた王妃の勢いに、危うくひっくり返りそうになる。
「気を付けて」
すっとミリエラの背中に手を添え、ひっくり返るのを防いでくれたのは父だった。地面に膝をついている。
(パパの服、汚れちゃったんじゃ……)
「でも、侯爵。ミリエラ嬢が、ライナスのいる場所がわかるって」
「王妃様、あちらをご覧ください」