天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
「それから、ええと」

 もじもじとしながら、ライナスは続けた。

「僕と……ええと、友達、になってほしい。ダメ、かな……?」

 上目遣いにミリエラを見る様子は、先日までミリエラに喧嘩を吹っ掛けてきた様子とはまるで異なっていた。

「いいですよ、殿下。お友達になりましょう」

 どうせなら、友好関係を築いておきたいものだ。

 王宮を訪れる度に、意地悪をされるのではないかとひやひやするより、仲のいい友達に会える方がずっと楽しい。

「じゃあ、僕のことはライって呼んで」

 それにはすぐに返さず、王妃の方をちらりと見る。ライナスの提案を受け入れてしまっていいだろうか。

「ミリエラ嬢、よかったら、そうしてやってくれるかしら? ディートハルトのことが羨ましかったようなの」

 それでか、と納得する。

 ディートハルトとお揃いになりたいのだ、ライナスは。可愛い可愛い弟心ではないか。

「それなら、ミリィのこともミリィって呼んでいいよ! ディートハリュト殿下もそう呼ぶから!」
「……ミリィ」
「これで、ライもミリィのお友達ね!」

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