天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
「えへへ、カークもめちゃくちゃ手伝ってくれたんだよね」

 こことぞばかりにカークのことも誉めたたえておく。ここでカークを誉めるのは、彼の果たした役割も断然大きかったからだ。

 錬金術事典を調べ、どうしたらいいかを考えるのはミリエラとディートハルトであったけれど、こんな機能が欲しいと要望を出したり、騎士達の要望を確認しに行ったりしてくれたのはカークだった。

 それに魔石にマナを注入する役目もほとんどひとりでやってくれたし、風船タンポポの種をすりつぶすのも全部彼がやってくれた。

 カークがいなかったら、もっと時間がかかっていたのは間違いない。

「ありがとう、カーク。君がいてくれて、僕もミリィもとても助かったよ!」

 ディートハルトの満面の笑みに、カークも満面の笑みで応じる。このふたりの友情については、まったく心配する必要はなさそうだ。

 ミリエラ達の発明品である新しいテントは、グローヴァー領の魔道具屋で売りに出されることになった。

 あっという間にその評判は広がり、ついには王都にまで噂が届くこととなった。


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