カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない~
幸いなことに今日は私の仕事は休みの日だ。
いつも結婚式があった次の日は、休息のために指定休を取ることにしているのだ。
当初の予定であれば、蒼空は結婚式の翌日であるにもかかわらず出勤予定であった。
あろうことか新婚初夜を一緒に迎える予定もなかったらしく、ホテルを予約するどころか、引っ越し準備も進んでいなかったために別々の家に帰るつもりだったらしい。
全くもってありえない話だ。
この男は本当に結婚する気があったのだろうか。
こんな扱いをされていたら、そりゃ花嫁さんだってこんな男と結婚するよりも、他の男を作って逃げてしまうのも仕方のないことなのかもしれないと思えてくる。
「ずっと由華ちゃんを眺めていたいところだけれど、そうも言ってられないよな」
やっと蒼空の表情が引き締まり、私と向かい合わせのソファーに深く腰掛けなおした。
かなり大きめで高さもあるソファーだというのに、足が十分過ぎるくらいに余るのは、流石だと言えよう。
「俺的にはこのまま確認せずに流してしまいたいことだけど、由華ちゃんのことを考えるとそんなことも言ってられないから聞いておくね」
真剣な表情を見せる蒼空の顔を改まって見つめると、無意識に口が開いて見とれてしまうほどに整ったお顔をしてらっしゃる。
小さいころから可愛い顔はしていたけれど、人間の顔というものは、本人の意思と関係なくこんなにも整うことができるのかと感心してしまうほどだ。
「そんなに見つめられると、思わずキスしたくなっちゃうね」
その言葉に、自分がどれほどアホっぽい顔をして蒼空を見つめていたのだろうと我に返り、顔から火が出そうなほど真っ赤になってしまった。
いつも結婚式があった次の日は、休息のために指定休を取ることにしているのだ。
当初の予定であれば、蒼空は結婚式の翌日であるにもかかわらず出勤予定であった。
あろうことか新婚初夜を一緒に迎える予定もなかったらしく、ホテルを予約するどころか、引っ越し準備も進んでいなかったために別々の家に帰るつもりだったらしい。
全くもってありえない話だ。
この男は本当に結婚する気があったのだろうか。
こんな扱いをされていたら、そりゃ花嫁さんだってこんな男と結婚するよりも、他の男を作って逃げてしまうのも仕方のないことなのかもしれないと思えてくる。
「ずっと由華ちゃんを眺めていたいところだけれど、そうも言ってられないよな」
やっと蒼空の表情が引き締まり、私と向かい合わせのソファーに深く腰掛けなおした。
かなり大きめで高さもあるソファーだというのに、足が十分過ぎるくらいに余るのは、流石だと言えよう。
「俺的にはこのまま確認せずに流してしまいたいことだけど、由華ちゃんのことを考えるとそんなことも言ってられないから聞いておくね」
真剣な表情を見せる蒼空の顔を改まって見つめると、無意識に口が開いて見とれてしまうほどに整ったお顔をしてらっしゃる。
小さいころから可愛い顔はしていたけれど、人間の顔というものは、本人の意思と関係なくこんなにも整うことができるのかと感心してしまうほどだ。
「そんなに見つめられると、思わずキスしたくなっちゃうね」
その言葉に、自分がどれほどアホっぽい顔をして蒼空を見つめていたのだろうと我に返り、顔から火が出そうなほど真っ赤になってしまった。