私を嫌う貴方と、貴方になりたい私
「「「いただきまーす」」」
今日の夕食はロールキャベツ。
だからなのか分からないけど、
お姉ちゃんが何故か機嫌いい。
「あ、そうそう。今週の土曜日、やっぱり行かないことになったわ。」
お母さんがそう二人に伝える。
「そうか、分かった。」
お父さんはそう答えた。
でもお姉ちゃんは…
「は、?なんで??」
顔を歪ませていた。
「葵が予定あるらしいの。
泊まりの予定だったから、また今度に皆んなで行きましょう。」
お母さんがそう言うと、
「…意味分かんない、!!」
いきなりお姉ちゃんはそう言って、走って自分の部屋にこもった。
「え?赤音どうしたのかしら。」
確か、お姉ちゃんはおばあちゃんとおじいちゃんが大好きだった。
恐らく、おばあちゃん達の家へ行くのが楽しみで仕方なかったのだろう
行かないと聞いてショックを受けたんだ。
(別にいつでも行けるんだし、そんなにショック受けなくてもいいじゃない…。)
その日の夜、私はあまり眠れなかった。