隣の席に座るヤンキー男子の癖は甘噛みです
四月末の連休が始まる直前、ヤンキー男子が学校を欠席した。
遅刻の常習犯だったけど、欠席するなんておかしいと感じてる。
教室の雰囲気もちょっと変だ。
空気が重いというか、気まずい感じ。
翌日の朝も、教室の中は険悪な状況が続いてる。
ぼっちの私は、クラスメイトに何が起きたのか聞くことができない。
そんな時、朝のホームルームが始まって担任教師が姿を見せた。
教壇の上に立つ先生が話す言葉に、私は耳を疑ってしまう。
「えーっ、若林は無期限の停学になった」
私は顔を上げ、両手で口元を隠しながら目を見開く。
「そんな……」
驚きを隠せない私は、小声でつぶやいた。
前日から、教室の雰囲気が悪かったのも理解できる。
ヤンキー男子が姿を見せず、欠席していたのは処分が決まってなかったからだ。
クラスメイトはみんな知ってたのに、私だけが……
すごく、悲しい気持ちになってしまうよ……