AIは恋を知る

２０××年９月下旬
俺は友人の陵にとある女性を紹介された
「僕、この子と付き合ってるんだ」
「へぇ、めっちゃ可愛いじゃん。お前にピッタリだと思う」
「えへへ…ねぇ、この子人間に見える？」
「え？うん」
「そっかぁ…実はこの子AIなんだ」
「え？！」
A…I
まさか友人がAIと付き合ってただなんて驚きだった
「え、マジでその子AI？」
「うん」
「すげぇ…」
「でしょ」
昔だとあり得ないだろう
陵はその後も彼女さんの話をしていた
「感情豊かになった」だの「気遣いが昔よりも出来るようになって話すのが楽しい」だの
一番驚いたのが「自我を持っているから悪いところはきちんと指摘してくれて、自分が注意したら素直に聞く」ということ
自分が知らない間にAIは驚くほど発達していることを痛感した
それと同時に「AI恋人」が欲しいと思った