恋した先輩には病みがある!?
信じられず固まっていると斗愛くんがこっちに歩み寄り手を取りました。


「誕生日おめでとう、恋桃」


斗愛くんはなんてことないように恋桃に笑いかけてくれます。

絶対朝起きるの大変だったでしょうにまったくそれを感じさせません。

やっぱり斗愛くんは凄いです。


「ありがとうございます、斗愛くん。わざわざ迎えに来てくださるなんて、朝から大変だったでしょう」
「そんなことしてないよ。5分歩いただけだし」
「はい?」


まだ朝なので耳が冴えていないのでしょうか。

聞き間違いじゃなければ今「5分歩いただけ」と言われたんですけど。


「まぁ歩きながら話そうか」
「は、はい」


斗愛くんは何喰わぬ顔をしていますが恋桃は混乱中です。

あ、昨日前泊したとかですか?それはそれで大変だったでしょうに。

< 111 / 120 >

この作品をシェア

pagetop