恋した先輩には病みがある!?
「何も問題ありませんよ。めんどくさかったですが返り討ちにしましたので!先輩に直接アタックすることもできない人なんて恋桃の敵ではありません!それよりも恋桃は先輩と話せて幸せです♡」


先輩を安心させるためにニコーっと笑うと、先輩はホッと胸をなでおろしました。

でもまだ恋桃の様子を窺っています。


「そう・・・なんだ」
「それでももし罪悪感が消えないのなら可愛いと言ってほしいです」


なーんて、先輩のことだから今回も躱すはず。これで先輩がいつも通りになるなら万々歳です。

ですが先輩は恋桃の予想に反して、真っすぐ恋桃を見据えました。


「可愛いよ。桃ちゃんは可愛い」


その表情はいつになく真剣で、瞳は澄んでいて、吸い込まれるんじゃないかと錯覚するほどでした。

先輩はなおも続けます。


「・・・なのに、なんで俺なの?なんでそんなに俺が好きなの?」
「それ今聞きます!?」
「え?」


先輩はこんなに素敵なのに、どうしてご自身に自信がないのでしょう。

もしかして恋桃を試そうとしたことにも関係しているのかもしれません。

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