恋した先輩には病みがある!?
体育祭でスカートがめくれてしまうことを気にしたのだって他の男に見られることが嫌だったから。

借り物競争で『可愛い子』というお題を引いた時、俺を「変態」と言う恋桃の照れた顔を思い出した。あの顔も可愛かったな。

そのとき初めて恋桃にちゃんと可愛いことを伝えた。

自信家なのに本当に俺に可愛いって思われていると考えていなかったのだろう。

そういうところも可愛らしかった。

そのあと恋桃が俺のファンもどきに絡まれたと知っていても立ってもいられなくなった。

俺の知らないうちに傷つけられたのかと思うと苦しくて仕方がなかった。

予想に反し恋桃は強かった。

俺が思っているよりも何倍もずっと。

絡まれたことよりも俺と話せて嬉しいだなんて恋桃に俺はどんなに大きな存在なんだろう。

この太陽のような存在は何で俺のことがそんなに好きなんだろう。

怖かった。

恋桃の俺に対する好意は今まで向けられた感情の中で一番純粋できらきらしたものだったから。
それを俺なんかが受け取っていいのかわからないから。

< 91 / 120 >

この作品をシェア

pagetop