恋した先輩には病みがある!?
少しずつ気持ちを飲み込むことは順調に進んでいった。

日に日に恋桃が可愛くなっていって閉じ込めてしまいたいと思うけれど何とか理性で抑えた。

その理性が崩壊しかけたのは、恋桃が知らない男と下駄箱に来たのを見たとき。

一瞬嫌な想像をしてしまった。

もしかしたらその男と帰るために俺に嘘をついたんじゃないかって。

恋桃が俺じゃなくてその男を選ぶんじゃないかって。

なかなか答えを言わない俺に愛想尽かしたんじゃないかって。

もう俺のこと、好きでもなんでもないんじゃないかって・・・。

いやそんなはずがない。

恋桃は俺のことが大好きで子供を作って同じお墓に入りたいぐらい想ってくれていて、それで、それで・・・。

傲慢だ。

恋桃に気持ちを伝えていないくせに、恋桃は自分のことが絶対に好きだと決めつけている。

恋桃の前から今すぐ消えてくれないかな、あの男。

心底そう思った。

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