恋した先輩には病みがある!?
しかもその次の日に恋桃は俺に三つの対策を提案してくれた。

それらは俺の理想をそのまま反映したようなものだった。

そんなの俺に独占してくださいって言ってるようなもんだよ?いいの?

それなのに何が問題なんだろうと俺を見上げてくる恋桃が可愛くてこの世で一番清らかな存在に見えた。

教室に迎えに行くようにしたのは有象無象への牽制と少しでも長く恋桃といたいから。

手を繋いだのは少しでも恋桃を近くに感じたかったから。

一度抱きしめたせいですっかり基準がおかしくなっていた。

そんなに狭量になった俺が恋桃が忌々しい奥田といるところを見たとき、身体の一部がそがれたような気がした。

急にこの世で独りぼっちになったような錯覚が俺の不安を煽る。

今までせき止めていたものが一気にあふれかえった。

独占欲、嫉妬、愛憎、恋情、執着・・・。

それはもう、恋桃の返答次第では今ここで一緒に死んでしまおうかと思うぐらいだった。

あぁでもそれじゃあ同じお墓に入れない。それは嫌だな。
でも人に奪われるくらいなら、いっそのことここで全部終わらせた方が・・・。

いろんなものが雑じりあって頭が割れそうだ。ぐわんぐわんする。

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