鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
あぁぁもう、お兄ちゃん!!


「そこまでやるなら…俺にも考えがあります。」


「あ?」


お兄ちゃんがイラつき始めると、大体いつも強引にお兄ちゃんの方を選ばされる。いや、具体的に言えば、選ぶことなんて出来ないんだと思う。


だって、無理やり引っ張って連れていかれることが、選んだ、って言える??言えないよね??


そうして、完全に疲れきって家に帰った私の元に鳳条先輩からメッセージが届く。


いつもは、『悪い。』とか、そういう謝罪の言葉。それを見る度に、心が痛くなる。
鳳条先輩は何も悪くないのに…って。


…なんだけど……今日は少し違った。


『桜妃、明日の昼休み、いつものとこ来れるか?』


そんな内容。いつものとこ、というのは、鳳凰の溜まり場のこと。
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