鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

17 (恋は簡単じゃない)

17 (恋は簡単じゃない)


夏休みが始まって、1週間ほど経った日の夜。


「なにこれ、恋愛、、特集??」


「おぉ、桜妃。一緒に見るか。」


たまたまリビングに居合わせた私は、『恋愛特集』と題されたテレビ番組を見ていたお兄ちゃんに半ば無理やりソファーに座らされた。


「お兄ちゃん、好きな人できたの?」


「いや違う。」


普段こういうものを全く見ないお兄ちゃん。


だから、好きな人が出来たのかな?と尋ねてみたらまさかの即答。


「じゃあ、なんで?」


「鳳条がちゃんとしたやつか確かめるため。」


「えぇ?それはもう確かめたんじゃなかったの?」


「……まだ、気になるだろ。」
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