鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
こういうお兄ちゃん、可愛いって言うんだか、なんて言うんだか………


「ほら、桜妃。引っかかったらダメな男だって、」


「え?」


テレビに目を向けると、ゲストの芸能人が話をしている。


『女の子のことをお前っていう男性はダメですね、女性を所有物のように思っている人とは長続きしません。』


お前……か、、


「鳳条は?お前って呼ぶ?」


「ううん、呼ばない。いつも桜妃って呼んでくれる。」


鳳条先輩が優しく桜妃、って呼んでくれる光景が頭の中を巡る。


「これは、、クリアだな。てか顔真っ赤。デレんな、兄貴の前で」


「で、デレてないよ!」


うぅぅぅさすがに恥ずかしい。


私、そんなに浮かれた顔してる?
< 142 / 302 >

この作品をシェア

pagetop