鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「うん、それはもう…。」


「他の女が、放っておくと思うか?」


「……あ…」


確かに………そうだよね……。鳳条先輩の周りに女の子がいるのを見たことがなかったから、安心してたけど、毎日のように、かっこいいって言ってる女の子がたくさんいるのは知ってるもん…。


私……鳳条先輩が、私のそばにいてくれるからって、安心しきって甘えちゃってる。


「お兄ちゃん!私、どうしたらいいかな?」


飛びかかるように、お兄ちゃんの肩を掴んで揺らす。


「あー、わかったわかった、揺らすのやめろ。」


私のせいで激しく揺れるお兄ちゃん。


これで、、私の焦りが伝わるだろうか。


「桜妃さ、どうせいつも鳳条に、出かける時とか誘ってもらってるんだろ。」

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