鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「えへへ、なんでもないです」


「そっか、?」


よく分からない、といった表情を浮かべながら、テーブルにリンゴジュースの入ったコップを置いてくれる。


「ありがとうございます。」


「ん。じゃあ、やるか。」


「はい。」


「桜妃は、課題どこまで終わったんだ?」


「数学がどうしても苦手で……あと数学の課題が10ページ残ってます。鳳条先輩は??」


「全部終わらせた。」


え???待って待って、それじゃあ今日って、鳳条先輩にとってメリットないよね……??
どうしよう……


「課題、分からなかったら一緒にやろ。俺は桜妃といられるだけで嬉しいから、そんな顔すんな。」


「は、はいっ、」



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