鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「これって、鳳条先輩の小さいときですか!?」


「え?」


桜妃の目線の先にあるのは、リビングの壁にかけられた俺の4歳の誕生日の時の写真。


親が……思い出だからと昔から飾っているもの。


桜妃はそれに興味をもったのか。


「あぁ。」


「へぇ〜可愛い!この時からお顔が整ってますね、さすがです。」


俺の小さい時の写真1つでこんなに喜んでくれるのか。


それなら………


「アルバムあるけど、見るか?」


正直、恥ずかしい。桜妃に自ら小さい時の自分を晒すなんて。


でも、桜妃がまだそばにいてくれるなら、喜んでくれるなら、羞恥心なんて全部捨てよう。


「見たいです!」


あぁ、桜妃が望むならなんでも。
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