鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
なら……少しわがままかもしれないが……


「桜妃の料理が食べたい。」


「よろこんで!」


悩む素振りも見せずに、溢れんばかりの笑顔で頷いた桜妃。


なんだ、この可愛い生き物。


「鳳条先輩、何食べたいですか?」


何……か。桜妃が作ってくれるなら、全部美味しいだろう。


定番で……いいのかもな。


「オムライスが食べたい。」


「え?それで本当にいいんですか、?」


「あぁ。」


と頷く。オムライスなら俺も作れるから、きっと桜妃を手伝える。


「分かりました!ちょっと、冷蔵庫見ても大丈夫ですか?」


「あぁ、こっちだ。」


桜妃をキッチンの方に案内して、冷蔵庫を開く。
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