鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
他の人たちは……って、私は良いってこと…??


いや、出来れば近づきたくないけど……。


私が行かなかったら、レンくんが何かされちゃうかもしれないし……。


「ね、桜妃。成瀬って…まさか……」

「琴莉ちゃん、ごめん。行ってくるね。」


琴莉ちゃんの質問への返答はせずに、一言謝ると、私は資料室に向かって駆け出した。



ガラガラ!と資料室のドアを開けると、昼休みの事がフラッシュバックしてくる。


鳳条さんは……。


鳳条さんの姿が見当たらなくて、首を動かした瞬間、私は優しいぬくもりに包まれた。


「えっ、」

「見つけた。」


っ、さっきのレンくんと同じ言葉……。


「ほ、鳳条……さん、ですか?」
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