鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

「…そいつらすぐに特定しないとな。」


お兄ちゃんまでキレちゃった……。


「……ごめんなさい、必死に抵抗したつもりでした。薬みたいなの…飲まされちゃって…無理でした…」


キレモードの雰囲気が怖くて、自然と丁寧語になる。


「薬？何考えてんだ、あいつら。」


鳳条先輩…そんなに怒らないで……


思わず怖いと思ってしまったけど…


「桜妃大丈夫か？副作用とか、苦しくない
か？」


私には優しく語りかけてくれる鳳条先輩。


「大丈夫です…」


「あとは、何もされてないよな？」


お兄ちゃんはこれ以上何もないでほしいと言っているような聞き方をしてくる。


「ないよ、大丈夫。」


「そうか。」


「お兄さん、じゃあまずは……」


「あぁ、そうだな。」