鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
え、?名前……って……いやいや、無理。


だって鳳条先輩は、年上で………


「このままずっと彗斗とかと同じ呼び方?」


……それは……確かに何か違う気がするけど…


「狼。そう呼んでくれ。」


いきなり呼び捨て!?ちょっと待って……私にはハードルが高すぎる……


同い年ならまだいけるけど……


「桜妃、ダメか?」


うぅぅ、、っ、、


「ろ、狼くんっ!」


鳳条先輩……狼、くんの耳が赤くなっていくのが分かる。


「はい」



ドクンッ、、、ドクンッ………


心臓が痛い………、もうなんでそんな顔をするの……ずるいよ、狼くん。


「目瞑って。」


私の頭上から落とされる声。


何か……あったのかな、?


疑問に思いながらも言われた通りにそっと目を瞑る。


と………


私の唇に柔らかい何かが触れた。


「えっ、、」


待って、もしかして………


………ファースト…キス…




真っ赤になる私をよそに、狼くんは不敵に笑って、そしてもう一度顔を近づけた───。
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