鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
身を引くとかそんなこと全く思ってない。


だけど、ただ…私も、もし狼くんが他の女の子と付き合うってなってるのを見たら……


苦しいなって……辛いだろうなって……


「でも…良かったね。文化祭に間に合ったね、」


桜妃ちゃんから出た言葉を聞いて、文化祭が来週に迫っていたことを思い出す。


そっか。狼くんのことで頭いっぱいで、あんまり考えてなかった。


「…あ、待ってやばいかも。」


「ん?」


「うちのクラス…メイド喫茶じゃん……」


うん、そうだけど……それがどうしたんだろう。


「桜妃……メイド服着る予定でしょ?」


「うん。」


「あぁぁ、鳳条先輩に殺されるかも。」


えっーと、殺されるなんて物騒だけど……私がメイド服を着るだけなのに、そこにどんな意味が……??
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