鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「ごめん、桜妃の方から謝っておいて貰ってもいい??桜妃なら鳳条先輩絶対怒らないだろうから。」


「う、ん?わかった。」


文化祭、メイド服着るけどごめんなさいって謝ればいいんだよね?


「あ!鳳条先輩来たよ!桜妃のお迎え!」


何故かいつもより慌てている琴莉ちゃんが指している方を向くと、確かにそこには狼くんがいた。


「狼くん!」


「帰るぞ。」


「は、はい!じゃあ、琴莉ちゃんまた明日!」


机の横にかけてあったバッグを急いで取って、狼くんの元にかけていく。


「お待たせしました!」


「全然待ってない、大丈夫。」


「……ありがとうこざいます」


付き合うとか、彼氏彼女っていう関係が慣れなくて、すごくぎこちなくなってしまう。
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