鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
あなたがいつも伝えてくれるように……


私が笑った直後、何も言わずに頭上を見上げた狼くんは、私を腕の中へと引き込んだ。


「俺も……」


それは……



「コロコロ変わる表情も、俺見て照れてんのも全部、すげー好き。」



私への愛の言葉だった……。


「ありがとうございます。」


ん、の目を細めて声を出さずに笑う狼くん。


「あと……俺暴走族やめた。」


「え!?」


強めに抱きしめられているけど、その中でも私は驚きを隠せない。


「昨日、あの後やめてきた。すごい止められたけど……これからは鳳凰の総長、彗斗がやるから。」


それは止められるよ、総長が急にやめるなんて言ったら、、みんな不安になるだろうし……


……それと……


そもそも、狼くんはなんで……


「…………あの、狼くん。」


「もし、良ければなんですが、、鳳凰に入った理由、聞かせて貰えませんか?」
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