鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
これはずっと聞きたかったことでもある。


なんで鳳凰を選んだのか、きっかけはなんだったのか。


もし、大きな理由があったら、すごく申し訳ないから……


「あぁ、確か当時の鳳凰の総長に喧嘩ふっかけられて、勝ったら、いつの間にか総長になってた。」


え、え??ちょっと待って、狼くん……一体どんな人だったの……


その時の狼くんを知りたい……そもそもなんで喧嘩をふっかけられたの…?


「えっと、、どういう経緯で……」


「そいつの彼女が俺を好きになったから……らしい。」


本人もあまりよく分かっていない様子の答えが返ってくる。


「……モテモテですね……」


さすが狼くんって感じだ。


「違う。」


「え、?」


「俺が惚れたのは桜妃だけだからな。」
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