鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「う、うん。ありがとう!」


その熱に圧倒されて、私はかなり戸惑ったけれど、琴莉ちゃんの言葉はただただ嬉しかった。





─そして迎えた12月24日クリスマスイブ─


『ピンポーン』


琴莉ちゃんに送られた地図通りに歩いて、『松村』家のインターホンを押す。


と……家の中からドタドタと玄関へ走ってくる足音が聞こえた。


「桜妃!いらっしゃい!」


「琴莉ちゃん!お邪魔します!」


「う、かわ、、あ、入って!」


ぺこりぺこりとお辞儀をして、家の中へ入らせてもらう。


琴莉ちゃんの家の中はサンタさんの飾りがあったり、ライトアップがされていて、とっても幻想的な雰囲気が漂っている。


「私の部屋行こう!」


「うん!」


琴莉ちゃんが部屋のドアを開けると、その向こう側は、Merry Christmasと書かれたバルーンだったり、ボール状のライトが飾り付けされていたり……完全にクリスマス仕様になっていた。
< 268 / 302 >

この作品をシェア

pagetop