鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
狼くんの言葉を遮ったお母さん。


「はいっ、成瀬 桜妃と申します」


「ふふっ、そんなにかたくならなくていいのよ」


「あ、はい、ありがとうございます。」


優しい方で良かった……こんなに優しい方に育てられたんだ……狼くんは


「…でも、まさか狼に彼女ができるとは…」


「ね、知ってる?狼ってすごく女嫌いなのよ?来るものは全部追い返すって感じで!すごくモテるのにね」


「は、はい!」


「桜妃ちゃん大丈夫?狼も…誰でもいいからとかで付き合ってないでしょうね?」



「大丈夫って…?」「なわけねーだろ。」



お母さんからの質問に、私と狼くんの声が重なる。


「あらあら笑」


「2人はこれからデートだったの?」


「は、いっ、そのつもりで……」
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