鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。

「狼くんは…どっちが好きですか…？」


「……強いて言うなら…これか？」


狼くんが指を差したのは、白のハイネックニット。


「じゃあ、これに…します。」


「っ、やば、可愛すぎんだろ。」


っっっ、、だって、狼くんに可愛いって思ってもらいたいから……私だって、狼くんの好みに合わせたいから…


狼くんに愛想つかされないように…


「……抱きしめたい」


「え？」


待って待って、私もギューってしたいけど…ここは外で……


「…ここでは我慢する。」


悔しそうに言った狼くん……


あぁ、ダメだ。可愛すぎて耳が見える。


私が我慢できなくなりそう…早く会計してこよう、


「狼くん、待っててください」


「あ、俺が……」


狼くんが最後まで言う前にその場を離れてしまう。