鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「や、きもち…重くないですか?」


「どこが?むしろ全然足りない。」


全部受け止めてくれる狼くんの愛が……


とても心地よい。


「狼くん、行きましょう!」


「は?どこに?」


「狼くんへのクリスマスプレゼントを買いに!」


ずっとずっと不安で、事前に用意することが出来なかったんだけど、狼くんならなんでも喜んでくれそう……


さっき、一瞬みかけた男性物のお洋服…すごく狼くんに似合いそうだった。


だから……もう一度ちゃんと見たい。


珍しく私から狼くんの手を引いて、お店に向かう。


「これ!狼くんに似合うって思って!」


お店の入口側にあったセットアップに手をかける。


「その…不安で、用意出来てなくて、ごめんなさい…」


「ん、全然。ありがとう。」
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