鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「桜妃」


「はい……」


「俺、頑張るから、桜妃からキスして。」


「えっ、、」


「応援してくれ」


も、ちろん応援している、狼くんのことは……心の底から……


で、も、自分からキスって……


「ん」


私の返事も聞かずに、静かに目を閉じる狼くん。


私からするのを待っている……



どう、しよう……



狼くんとのいろんなことがフラッシュバックしてくる。


辛そうな顔も悲しそうな顔も見てきた。


でも、1番印象深いのは…私が何かした時、想像を超えるくらいに喜んでくれていた表情。



私から…キスをすれば……私が頑張れば…狼くんはまた喜んでくれる、?



っ、えいっ、


グッとつま先に力を入れて背伸びをする。


そのあとで、狼くんの唇に触れた………



「……っ、、」



目を開いた狼くんの瞳孔が大きくなっていく。


「……頑張れる。」


「はいっ、」







狼くんの笑顔が私の幸せなのだと、思えた最高のクリスマスでした────
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