鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「みんな喜ぶと思いますよ。私だって…見てみたいです。」


「桜妃が出てほしいって言うなら出る。」


「え、ほんとですか!あ、でも団が違うかな…。」


この学校の体育祭は、赤団 青団 黄団 緑団 桃団 紫団 で構成されている。


私は青団なんだけど、先輩は…


「俺は確か…青だっけな、蓮が言ってた気がする。」


「同じですっ、先輩!」


「…じゃあ、絶対勝たなきゃだな。」


「はいっ!」


私の頭を優しくぽんぽんしてくれる先輩に、私は心の底から笑顔を向けた。
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