鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
えっ、副総長!?じゃあ、今、鳳凰の総長と副総長が揃ってるの!?


「いやー知ってるよ。狼が桜妃ちゃんにメロメロなの。」


副総長さんはこんなキャラなんだ……、勝手に硬派な人を想像してたかも…。副総長さん、ごめんなさい…。


「狼が惚れた女の子なんてどんな子かと思ったら……めっちゃ可愛いね。」


「え、?」


私にグイッと顔を寄せた副総長さんの頭をすぐさま鳳条先輩が、軽くコツンと殴った。


「お前いい加減にしろ。」


「事実を言っただけなんだけど?」


全く怯んでいない様子の副総長さんに、鳳条先輩はため息をこぼす。


そんな鳳条先輩を見た副総長さんは、少しニヤニヤしながら、私の両手をとって、チラッと鳳条先輩の方を見た。
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