鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「それに加えてお姫様だっことかだったら?ゴールした後、堂々と告白でもしてたら?」


う、、なんでそんなに、、たたみかけてくるの??


頭の中を巡る豊かすぎる想像力。


それを消し去るようにスターターピストルの音が鳴り響いた。


アンカーだ、


鳳条先輩の姿が目に入る。


「桜妃、王子様にはお姫様がいるけど、だからといって、王子様の周りに女の子たちが寄ってこないわけないんだからね。」


耳に入った琴莉ちゃんの言葉がズシンと私の胸の奥に落ちていく。


私の心とは真逆で、元気すぎるほどの周りは、鳳条先輩がカードを取ったと湧き上がっている。


私も気になってチラッと鳳条先輩の方に視線を向けると、鳳条先輩は何か探している様子だった。
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